日本で唯一の耐火物に関する公的研究機関、耐火物・高温セラミックスの研究を中心、 産学官連携共同研究、測定・分析、施設・機器利用、技術交流、人材育成、情報提供

運営:一般財団法人岡山セラミックス技術振興財団
〒705-0021 岡山県備前市西片上1406-18

特許・実用化支援事例

実用化支援事例

実用化支援事例


超高速加熱試験装置の利用
 キーワード : 超高速加熱、接触角、熱伝導率
 (株)日進機械と共同で開発した本装置は、直接加熱により、毎分10万度の速度で最大3千度まで昇温できる超高速加熱・冷却の特徴に加え、高温現象を大きな視野で複数(φ100 x 4つ)の窓からリアルタイムで観察、測温ができる高温現象の可視化の特徴があります。このような装置の特徴を生かせる試験、方法を検討しています。
                          掲載日 2024年7月19日

超高速加熱試験装置


高温動的弾性率測定装置の利用
 キーワード : 高温動的弾性率、熱応力解析
 耐火物の高温における動的弾性率のデータは、いろいろな活用が期待できる。例えば、熱間における耐火物組織を評価するための基礎データとして。熱間で気孔の状態変化、液相の生成状態などを反映した弾性率データが期待できます。あるいは、熱応力解析用のデータとしての活用。本装置はEU諸国ではスタンダードな装置であり、常温から高温まで、連続かつ非破壊で試料の動的弾性率を簡便に測定できます。
                          掲載日 2024年7月19日

高温動的弾性率測定装置


合成ガス炉システムの利用
 キーワード : COガス、合成ガス、カーボン沈積
 製鉄で発生するCOガス(一酸化炭素)は、耐火物内不純物の鉄化合物を触媒にして、耐火物内にカーボンの沈積をもたらすことが知られています。この現象を詳しく解析するには、安全で長期運転可能な実験設備が必要です。
 この度、OCCでは設備を完成させ、鋭意実験を繰り返しています。また、今後の水素還元製鉄に対応して、水素を考慮した実験も検討し始めました。
                                 掲載日 2024年7月19日

合成ガス炉システム装置

高耐用の鍋蓋保温材
 キーワード : 鍋蓋、高耐用保温材
 鋳物工業で使用される鍋蓋は溶鉄の温度低下を防止する保温蓋の役割をはたしており、安定した鋳造製品を製造する上で欠かせない部材です。A社では高性能の鍋蓋保温材を開発し、寿命を大幅に向上させることに成功しました。鍋蓋寿命の向上によって鋳物製造の生産性アップと品質向上に寄与しています。当財団では受託研究等を通して新製品の開発に貢献しました。
                                 掲載日 2018年6月5日

鋳型への溶鉄注入の様子

溶融金属アトマイズノズル
 キーワード : アトマイズノズル、耐用改善、侵食要因解析
 金属粉末の製造法として溶融金属を霧吹き状に吐出するアトマイズ法があり、吐出口の先端部分にあたるアトマイズノズルは製品の品質を左右する重要な高温部材です。ノズルは過酷な条件で使用され摩耗によって孔径が拡大しますが、高品質の金属粉末を安定して製造するには耐摩耗性に優れるノズルが要求されます。品川ファインセラミックス(株)では非酸化物と酸化物を組み合わせた新材料を開発し、耐用を大幅に向上させることに成功しました。当財団では共同研究を通して新材料の評価、解析などを行い、新製品開発に貢献しました。
                             掲載日 2018年4月4日

開発ノズルの外観写真

炭化アルミニウムケイ素(Al4SiC4
 
キーワード:高性能原料、新規化合物、複合炭化物
 アルミニウム、シリコンおよび炭素の複合化合物である炭化アルミニウムケイ素(Al4SiC4)は、耐火物や高温材料の性能を向上させることができる高性能原料として注目されています。タテホ化学工業(株)では当財団と共同でこの量産化に取り組み、REFTAT AC-1の商品名で、世界で初めて販売を開始しました。各種高温材料への応用展開が期待されます。
                            掲載日 2018年3月1日

Al4SiC4粉末の電子顕微鏡写真
高耐用ガス吹きノズル 新技術キーワード:ガス吹きノズル、耐用改善、損傷要因解析

精錬炉や反応炉の炉内にガスを吹き込むためのノズル型耐火物は、損耗が激しいため炉全体の寿命を左右する重要な耐火物です。A社ではガスを吹き込むためのノズル型耐火物の耐用改善に取り組み、従来にはない高耐用のガス吹きノズルを実用化しました。

当財団では受託研究を通して実炉使用後ノズルの損傷要因解析などを行い、耐用改善に貢献しました。ガス吹きノズルの耐用向上によって炉寿命も延長され、生産量アップと競争力強化に寄与しています。
                                                                      掲載日 2018年2月22日

マイクロ波を利用した耐火物組織の新熱処理技術
使用後ノズルの切断面写真
マイクロ波を利用した耐火物組織の新熱処理技術 新技術キーワード:CO2削減・均一加熱

電子レンジで用いられているマイクロ波加熱は、工業用加熱の新しい手法として近年注目されています。従来の外部から加熱する方式と異なり内部から発熱して均一な加熱が可能になるとともに省エネ効果も高く、急速加熱や選択加熱などの特異な現象も生じます。

これらの特徴を活かして、耐火物の加熱処理を少ないエネルギーで短時間に行うとともに、耐火物の性能まで向上させる技術を、企業と共同で開発しました。この新技術を適用したマグネシアカーボンれんがは、製鉄所での実使用においても優れた性能を発揮し、用途の拡大が期待されています。
                                                                       掲載日 2013年3月

マイクロ波を利用した耐火物組織の新熱処理技術
マイクロ波の加熱効率を高めるトリジマイト容器 新技術キーワード:エネルギー高効率化

マイクロ波加熱は電磁波の一種であるマイクロ波を加熱物に吸収させて内部から加熱する方法であるため、加熱炉の設計においてはマイクロ波を透過しつつ加熱物の熱を外部に逃がさない断熱材の選定が重要になります。

製鉄所で長年使用されてトリジマイト結晶へと安定化した使用後耐火物がマイクロ波透過能に優れることに着目し、企業と共同で、マイクロ波加熱炉用のトリジマイト質断熱材を開発しました。現在、エネルギー効率に優れる断熱材として、耐火物メーカーより製造販売されています。
                                                                       掲載日 2013年3月

マイクロ波の加熱効率を高めるトリジマイト容器
耐火物の通気率測定装置 新技術キーワード:評価技術の高度化・効率化

耐火物の特性評価の一つに、ガスの通り抜けやすさを表す通気率があります。水を添加・混練して型枠に流し込むキャスタブル耐火物では、加熱時の水蒸気の抜けやすさを評価する上で通気率が特に重要な指標となります。しかし従来の通気率の測定方法は煩雑で測定条件も限られていたため、耐火物の効率的な開発の妨げとなっていました。

この課題を解決するために、優れた効率性と広範囲の測定条件を兼ね備えた測定装置の開発に耐火物技術協会物理試験分科会および企業と共同で取り組み、新型装置の開発に成功しました。現在、国内外の耐火物、鉄鋼企業に納入されて高い評価を得ており、耐火物産業の評価技術の向上に貢献しています。
                                                 掲載日 2013年3月

耐火物の通気率測定装置
新原料(Al4SiC4粉末)の多量合成技術の開発 新技術キーワード:新合成原料の実用化

アルミニウム、シリコン、炭素からなる複合炭化物Al4SiC4は、従来の炭化物を更に発展させた新素材として、耐火物など高温産業への応用が期待されています。しかしその合成には無酸素雰囲気中で1700℃という高温に長時間加熱する必要があることから、コストアップの要因となっていました。

そこで我々は、企業と共同で効率的な合成法の開発にとりくみ、10分間以下という短時間の加熱で合成できる新技術を開発しました。この方法によってAl4SiC4粉末の量産が可能となり、応用範囲の拡大が期待されています。
                                                                        掲載日 2013年3月

新原料(Al4SiC4粉末)の多量合成技術の開発
新原料(Al4SiC4粉末)の耐火物への応用 新技術キーワード:高温緻密化・劣化防止

新素材として注目される複合炭化物Al4SiC4を添加した高機能耐火物を、企業と共同で開発し、実製品の試作を完了しました。

製鉄用耐火物として代表的なマグネシアカーボンれんがにAl4SiC4を添加することによって、高温での使用時に緻密な組織を形成し、かつ冷却時にも組織劣化を起こさないという従来にはない優れた特性が得られることが明らかとなり、各種耐火物への応用が期待されています。
                                           掲載日 2013年3月

新原料(Al4SiC4粉末)の耐火物への応用

特許出願一覧

特許番号 発明の名称
特開2023-104633 高温下で試験体の物性を測定する装置及びそれを用いて試験体の物性を測定する方法
特開2020-100522 Al4SiC4の製造方法
特開2019-156672 多孔質炭化ケイ素焼結体及びその製造方法
特開2018-150220 複合炭化物含有耐火物
特開2016-190779 クロミア含有耐火物
特開2015-196637 複合炭化物含有耐火物
特開2014-162718 結晶質炭素およびその製造方法
特開2012-017237 表面処理複合炭化物およびその製造方法
特開2010-229011 耐水和性カルシア質材料
特開2010-168261 耐消化性カルシア系クリンカーおよびその製造方法
特開2009-292711 酸窒化アルミニウムおよびその製造方法
特開2009-190961 複合炭化物およびその合成方法
特開2008-285393 カルシア質材料およびその製造方法
特開2008-115065 使用済みマグネシア質、スピネル質およびアルミナ質耐火物のリサイクル方法
特開2007-284330 耐水和性に優れたカルシア質クリンカー
特開2007-008793 Al-Si-C系化合物を主構成物とする炭素含有導電性セラミックス
特開2006-021982 多孔質材料の製造法
特開2006-020617 生理活性を有する農業用育苗マット
特開2006-016290 炭窒化硼素材料の製造方法
特開2004-010471 六方晶窒化硼素の簡易製造方法
特開2003-300772 炭窒化硼素及び金属Tiを原料としたBN+TiC+TiB2結合、BN+TiB2結合、BN+TiC結合を有する複合耐火物の製造方法
特開2001-348272 BN-SiC結合を有する複合耐火物の製造方法
特開2001-316172 灰溶融炉用アルミナ-クロミア質耐火物
特開2001-316168 溶融スラグを主原料としたセラミック焼結体の景観材料
特開2001-220116 木材を原料とする黒鉛材料とその製造方法
特開2001-009414 使用済みクロム含有耐火物の無害化処理システム
特開2000-313677 炭素系材料と金属との接合体
特開2000-256065 ムライト-SiC系混合物の製造方法
特開2000-063178 SiC-AlN系複合体原料およびその製造方法
特開2000-063111 親水性に優れる炭素粉体およびそれを使用した炭素含有不定形耐火物
特開平11-322451 Sialon-SiC-C系耐火物用原料およびそれを用いた炭素含有不定形耐火物
特開平11-310474 表面処理黒鉛およびそれを用いた炭素含有不定形耐火物
特開平11-292540 チタニアをコーティングしたZrO2粉体およびそれを使用したSi3N4-ZrO2系セラミックス
特開平11-171636 耐スラグ侵食性に優れた耐火物
特開平10-245723 複合無機長繊維及びその製造方法
特開平10-245284 マグネシア質およびカルシア質耐火物
特開平10-245261 Al2O3-SiC系混合物耐火物用原料およびそれを使用した炭素含有耐火物
特開平10-244242 6価クロムを含有する耐熱物質からの6価クロムの除去方法
特開平10-226586 無機質多孔体
特開平09-241918 複合チタン酸金属塩繊維を含有する繊維状組成物及びその製造方法
特開平08-245261 耐アルカリ性クロム系耐火材料及びそれを用いた耐火煉瓦の製造方法
特開平08-231211 炭素質粉粒体の表面親水化処理方法
特開平06-171291 インク式ボードマーカー保持具
特開平06-167376 導光路集合体による液面位置の計測と信号伝達並びに表示のデバイス
特開平06-166296 鉄板製ライティングボード用イレーサー
特開平06-105929 火炎及び空冷による温度自動制御装置
特開平06-096903 常誘電性半導体と強誘電性絶縁体のハイブリッド化半導電性複合セラミックス
特開平06-090729 ビール発泡調整器材

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